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●電力先進国アイスランド ~再生可能エネルギーで全消費量の8割をカバーする国~

三津野 真澄

北ヨーロッパの島国、アイスランド。広さは10万平方kmで、日本の約1/4、ここに人口わずか30万人が暮らす国です。
島内いたるところに火山があり、国土全体が地熱地帯。また巨大な氷河から流れ出る豊富な水を生かした水力発電。国の電力は水力が80%、地熱が20%で、火力と原子力発電所はありません。
持続可能な自然エネルギーで全エネルギー消費量のなんと80%がまかなわれています。化石燃料を使うのは漁船と自動車のみですが、国は地熱から作られる水素燃料を利用する燃料電池車の普及に着手しました。まずは路線バスからだそうです。
アイスランド政府は2050年までに「脱化石燃料国」「水素エネルギーを用いた100%持続可能な社会」を目指しているのです。

友人夫妻が3月、このアイスランドを訪れました。そのときに撮影された写真を、許可いただいてここに紹介します。

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(写真1)吹き上がる間歇の温泉。

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(写真2)ここも噴出孔。

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(写真3)地熱による温水をひくパイプ。温水は各家庭に配管されています。

ではなぜアイスランドがこれほど地熱に恵まれているのでしょうか。
大西洋には中央海嶺と呼ばれる海底の大活火山列が南北に走っていますが、それが海面に頭を出したのが、ここアイスランドです。国土全体には東西方向に地殻を引っ張る力が働き、ギャオという岩崖が見られます。そして引っ張られてできた断層に沿って地下からマグマが常に上昇してきているのです。


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(写真4)ギャオの中に立つ友人のMさん(引っ張りの力で形成された大規模な断層です)

アイスランドを訪れた観光客が必ず足を運ぶという人気観光スポットの「ブルーラグーン」。地熱発電所の排水が溶岩原に貯められ温水プールになっています。乳白色のお湯には粘土、藻類、各種塩類が含まれ皮膚病に効き、温泉療法も行われているらしい。(わたしもこの温泉につかってみたいなぁ)


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(写真5)ブルーラグーンの巨大なプール

アイスランドはエネルギーで有名なばかりではありません。1人あたりの国民所得が4.3万ドルと世界第5位。国連の人間開発指数では「地球上で最も暮らしやすい国」とされ、国際競争力では世界第4位と評価されている。“アイスランド恐るべし!”
日本にもまだまだ活用できる自然エネルギー(地熱、風力、太陽光)があるが、十分には生かしきっていないと思われます。
たとえば地熱発電、日本も火山国ですが電力供給のわずか0.2%を占めるにすぎず、地熱利用は進んでいません。その理由のひとつには、火山の多くが国立公園に指定されており、景観保全の観点から開発に規制がかけられているからです。


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(写真6)東北電力葛根田地熱発電所:出力は8万kWh

しかし温暖化が進行している現在、早急にエネルギー政策を考え直すべき時なのではないでしょうか。風力、バイオマス、まだまだ日本が出来ることはいっぱいあります。